 | 学 名 | :Thymus vulgaris L.(ティムス ウルガリス) |
 | 科 目 | :Labiatae(シソ科ジャコウソウ属) |
 | 原産地 | :地中海沿岸 |
ヨーロッパ南部の地中海沿岸地方を中心に、北半球に広く分布するシソ科の多年草です。「勇気」を意味するギリシャ語のthymonがその名の由来で、「タイムの香りがする」というのは気のきいたほめ言葉でした。
全草が食用・香料・クラフトに利用できますが、花壇の縁取りやグラウンドカバーとしても観賞できるハーブです。抗菌防腐作用のあるチモールという成分を含み、風邪や消化不良、駆虫などにも効果があります。
レモンタイム、ワイルドタイム、ゴールデンタイム、シルバータイムなど、約35の品種があり、立性タイプと葡匐性タイプに大別されます。日本に自生するイブキジャコウソウは後者に属します。葉・茎・花の色や形は品種によって異なりますが、どれも肉厚の葉をもち、4弁の花を咲かせます。一般にタイムと呼ばれるのはコモンタイム。立性タイプで、灰緑色の葉とピンクの花が特徴です。
◆タイムの栽培ポイント◆
 | 栽培(難易度:★★☆☆☆) |
高温多湿になる時期には収穫を兼ねて刈り込むなどの手入れが必要ですが、寒さに強く、たいへん丈夫で、病気や害虫の被害も受けにくいので、比較的育てやすい植物といえるでしょう。日当たりと水はけと通気性のよい場所で、肥料は控えめにして栽培します。また、4〜5年に1回、株分けをするとよいでしょう。
 | 生育温度 |
適温は10〜25℃ですが、耐寒性があるので、氷点下にならなければ屋外で冬越しができます。霜の被害で葉が黒ずんだときは鉢土にわらなどをかぶせましょう。
 | 手入れ |
1年に2回剪定します。梅雨入り前には株が蒸れるのを防ぐため、晩秋には翌春によく芽をださせるために行います。一度の剪定で、株全体の3分の1を刈り込みましょう。
 | 日照 |
日陰でも育ちますが、日の当たる場所のほうがよく生育します。
 | 水やり |
植えつけ直後はたっぷりと、その後は土の表面が完全に乾いてから水をやります。冬場は、根腐れしないように、乾いてからさらに2、3日おいて与えるようにしましょう。
 | 土 |
赤玉土7、腐葉土3の割合で配合した用土が適しています。酸性の土壌を嫌うので、少量の苦土石灰を混ぜて、成分を中和させてから使用しましょう。
 | 肥料 |
元肥には緩効性化成肥料が適しています。追肥としては、盛夏を除く3月中旬〜11月中旬に、生育状態を見ながら株のまわりに粒状の化成肥料を与えます。肥料を施しすぎると香りが弱くなります。
 | 植えかえ |
基本的に植えかえの必要はありませんが、根の生育が比較的早いので、根詰まりには注意しましょう。底穴から根がでていたら、鉢から株を取りだして大きい鉢に植えかえるか、株分けを行います。芝生に混植するのもよいでしょう。時期は、3月中旬〜4月下旬か9月中旬〜10月中旬が適しています。
 | 収穫時期 |
常緑小低木なので1年を通して収穫できますが、もつとも香りが強いのは開花前後の4〜6月中旬です。剪定した枝は束ねて日陰に吊るし、ドライハーブにして利用するとよいでしょう。
◆タイムの殖やし方◆
挿し木で殖やします。5〜6月または9〜10月に、つぼみのついていない木質化した枝を7cmほど切り、下葉を取って30分ほど水揚げしてから、斜め切りにして、バーミキュライトを入れた平鉢に挿します。挿す深さは、2〜3cmがよいでしょう。そのあとたっぷりと水をやり、雨の当たらない明るい日陰に置いて、土を乾かさないように管理しましょう。2週間ほどで発根するので、2〜3号のポリ鉢に仮植えし、底穴から根が見えてきたら、苗よりひとまわり大きな鉢に定植しましょう。
◆
タイムの病気対策と害虫防止◆
◎とくに病気や害虫の心配はありませんが、梅雨時から夏場にかけて、根腐れを起こしたり、葉が次々に茶色くなったりすることがあります。これは、株の周囲の蒸れと日照不足が原因です。枯れた枝を取り除き、株全体を整枝して、日当たりと風通しをよくしましょう。タイムは高温多湿に弱いので、水はけと風通しにはふだんから十分に気を配るようにしましょう。
ベチバーが店頭に出まわることはまずないので、ハーブ園などに問い合わせるか、栽培している人に分けてもらうとよいでしょう。
種子から育てるのが面倒な場合は、鉢植えの苗を購入し、植えかえしてもよいでしょう。葉がパリッとして、株元の球茎部の色が白く、つや、てりがあるものを選びましょう。
ヒソップは年間を通して種子や苗、成株が購入できますが、店頭にはあまり出まわらないので、種苗店やハーブ専門店の通信販売を利用するとよいでしょう。
春から初夏にかけて苗や鉢植えが店頭に並びます。葉色が鮮やかで、株全体がしまり、根がよく張ったものを選びましょう。つるが徒長ぎみの苗は避けるようにします。