 | 学 名 | :Foeniculum vulgare Mill(フォエニクルム・ウルガレ) |
 | 科 目 | :Umbelliferae(セリ科ウイキョウ属) |
 | 原産地 | :地中海沿岸 |
フェンネルはセリ科ウイキョウ属の多年草で、アネトールを主成分とする独特の芳香とかすかな甘味が特徴です。ヨーロッパでは古くからハーブとして利用されており、日本にも平安時代に渡来しました。精油はリキュールの香料やマッサージオイルとして、花・茎・根茎は食材として利用されます。また、種子(成熟果実)は消化不良・腰痛・便秘・不眠などに効果があることで知られ、料理に使われるほか、ハーブティーにして飲まれています。
フェンネルは、株元の葉柄基部が肥大して育つフローレンス・フェンネル、葉の香りが強いスイート・フェンネル、ブロンズ色の葉や茎を生かして食材よりもフラワーアレンジメントによく利用されるブロンズ・フェンネルの3つに大別されます。日本でよく見られるのはフローレンス・フェンネル。和名をイタリアウイキョウといい、実生や鉢植えの苗から栽培することができます。
◆フェンネルの栽培ポイント◆
 | 栽培(難易度:★★★☆☆) |
フェンネルは根が地中深くまで伸び、草丈があるので、地植えでの栽培が適しています。鉢植えの場合は、大きな鉢を用い、最終的には間引いて1本立てにするとよいでしょう。
品種による栽培方法の大きな違いはありませんが、根を肥大させて食用にするフローレンス・フェンネルは、球茎部を軟白化させるための手間をを加える必要があります。
フェンネルの種まきは春と秋に行います。春まきは、3月中旬〜4月中旬に苗床に種をまき、一定の温度(15〜25℃)を保てる場所で草丈が10cmくらいになるまで育苗したら、日当たりと水はけのよい場所に、うね間50〜60cm、株間30cmをとって定植します。
株元の肥大部を食用にするフローレンス・フェンネルの栽培では、定植後、株元の球茎部が卵くらいの大きさにふくらんできたら土寄せをし、球茎部を軟白化させます。草丈が70〜80cmまで生長したら、収穫が可能です。春まきの場合は、日が長く温度が高いために花芽が早く分化し、球茎部が縦に長くなりやすいので、早めに収穫しましょう。
秋まきの場合は直まきでかまいません。8月上旬〜中旬にうね間を50〜60cm、株間を30cmあけて種子を4〜5粒ずつまき、草丈が30〜40cmくらいに生長したら間引いて1本にします。
秋まきの場合は春まきの場合はと同様に、球茎部が卵くらいの大きさになったら土寄せをし、球茎部が大きく育ったものから順次収穫します。
 | 生育温度 |
最適な温度は10〜28℃です。寒さにはあまり強くなく、霜にあたると葉は枯れてしまいますが、翌年になると株元からわき芽が出てきます。
 | 手入れ |
苗床で育苗しているあいだや、定植後まもないころは、土があまり乾かないように、こまめに水やりをします。また、除草作業もきちんと行いましょう。
 | 日照 |
日光を好むので、できるだけ日当たりのよい場所に植えましょう。日陰ができないように、株間は30cmは必要です。
 | 水やり |
地植えの場合は夏の乾燥期以外、特別な水やりは必要ありません。鉢植えの場合は、用土の表面が乾燥しているのを確認してから水やりするのが基本です。
 | 土 |
赤玉土7、堆肥もしくは腐葉土3の割合で混合した用土を使用します。地植えの場合は、アルカリ性の土が栽培に向いているので、土が酸性の場合は苦土石灰を混ぜて中和しましょう。
 | 肥料 |
植える2〜3週間前に、深く土を掘り起こして有機質をたっぷり含んだ堆肥を加えます。追肥は1〜2か月に1回、株間かうね間に窒素分の少ない緩効性化成肥料を少量与えるとよいでしょう。
 | 植えかえ |
フェンネルは、直根性のために植えかえを嫌います。地面に直まきか、苗床で育苗してから定植するのが一般的です。どうしても植えかえたい場合は、苗の時期に行いましょう。
 | 収穫時期 |
春球茎の収穫時期は、春まきの場合は6月上旬〜7月上旬、秋まきの場合は10月下旬〜1月上旬です。品質の点では球茎部の甘み、やわらかさにおいて秋作のほうがはるかによいものが収穫できます。
葉や茎や種子を使用したい場合は、球茎を収穫しないでおきましょう。葉や茎は若いものを随時収穫。また種子は、黄色くなったころ、花穂ごと刈り取って乾燥させ、種子だけを使用します。
◆フェンネルの殖やし方◆
実生によって栽培します。多年草なので1回植えたら、自然に生育します。また、秋に株分けで殖やすことも可能です。
◆
フェンネルの病気対策と害虫防止◆
◎ほかのハーブと同じように病気には強いですが、苗のうちはアブラムシが発生することがあります。強めの水流で洗い流すか、ランネート・パダン水和剤もしくはサイアノックス、EPN、エカチンなどの乳剤を1000倍に薄めたものを散布します。
◎アブラムシと同様、ダニが葉につくことがあります。アカール、ケルセン乳剤などを散布して駆除します。
ベチバーが店頭に出まわることはまずないので、ハーブ園などに問い合わせるか、栽培している人に分けてもらうとよいでしょう。
種子から育てるのが面倒な場合は、鉢植えの苗を購入し、植えかえしてもよいでしょう。葉がパリッとして、株元の球茎部の色が白く、つや、てりがあるものを選びましょう。
ヒソップは年間を通して種子や苗、成株が購入できますが、店頭にはあまり出まわらないので、種苗店やハーブ専門店の通信販売を利用するとよいでしょう。
春から初夏にかけて苗や鉢植えが店頭に並びます。葉色が鮮やかで、株全体がしまり、根がよく張ったものを選びましょう。つるが徒長ぎみの苗は避けるようにします。