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ハーブ植物図鑑 リンデン

ハーブのアイコン学 名:Tilia×vulgaris Hyne(ティリア ウルガリス)
ハーブのアイコン科 目:Tiliaceae(シナノキ科シナノキ属)
ハーブのアイコン原産地:ヨーロッパ

花や葉がハーブとして利用され、リンデンと呼ばれるティリア・ウルガリスは、北半球の温帯に約30種が分布するボダイジュ(菩提樹)の仲間で、同じシナノキ属のティリア・コルダタ(フユボダイジュ)と、ティリア・プラティフィロス(ナツボダイジュ)の自然交雑種と考えられ、ヨーロッパ東南部を中心に植栽される落葉広葉高木です。シューベルトの歌曲でもその名が知られており、セイヨウシナノキまたはセイヨウボダイジュと呼ばれることもあります。また、フランスではティユルの名をもち、さらに、ライムという映名もありますが、果実のライムとはとくに関係ありません。
樹高は10〜30mに育ち、長さ10cm前後の濃緑色の葉は、丸みを帯びたハート形で、緑に粗い鋸歯があります。花序の基部には、淡緑色で葉のように見える苞(苞葉)がつくのが特徴。花期は6〜7月で、垂れ下がった細い花柄に、クリーム色の小花が多数咲き、あたりに甘い芳香を漂わせます。
ヨーロッパでは古来、聖木とされ、集会や裁判、結婚式など重要な儀式がこの木の下で執り行われて、多くの伝説も残っています。

強い樹性と葉や花の美しさから、街路樹や公園、広場の木として好んで用いられ、とくにドイツ・ベルリン市街のメインストリート、ウンター・デン・リンデンの並木は有名です。
しかし、日本では夏越しがむずかしいことから、北国を除いてほとんど栽培されず、中国から日本に分布するシナノキ(ティリア・ヤポニカ)や、本州中部以北に分布するオオバボダイジュ(ティリア・マクシモウィッチアナ)といった同属の植物が、ときどき栽培される程度です。



リンデンの栽培ポイント

ハーブ小アイコン栽培(難易度:★★★☆☆)
環境に対する適応性が強く、ヨーロッパでは街路樹や公園樹、庭木として人気がありますが、高温多湿の日本では、北海道などの寒冷地以外での栽培はむずかしいでしょう。 耐暑性はやや乏しいものの、耐寒性にすぐれ、樹高が高くなるだけでなく、葉張りのある大きな樹冠になるため、地植えで育てます。 苗の植えつけ適期は2〜3月。樹高が高くなることを考慮し、なるべく日当たりと風通しのよい場所に、植え穴を大きくとって植えつけましょう。いったん根づいてしまえば、その後の栽培は容易です。
ハーブ小アイコン生育温度
適温は15〜25℃。やや冷涼な気候を好み、高温多湿を嫌います。寒さには強いので、冬越しは問題ありません。
ハーブ小アイコン手入れ
とくに必要ありません。
ハーブ小アイコン日照
日向を好みますが、耐陰性も比較的あるため、半日陰でも生育可能です。
ハーブ小アイコン水やり
苗木を植えつけてから数年間は、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。成木に生長してからは、とくに水やりの必要はありません。ただし、夏の乾燥期に極端に水切れすると、落葉が早まるので注意しましょう。
ハーブ小アイコン
水はけがよく、中性〜アルカリ性の土壌を好みます。庭土に腐葉土を3割ほどすき込み、1uにつき苦土石灰150gを施して酸度を調整しましょう。
ハーブ小アイコン肥料
元肥として、1uにつき堆肥10Lと鶏ふんなどの有機質肥料を2〜3握りほど庭土に混ぜて、植え穴に埋め戻します。追肥は必要ありません。
ハーブ小アイコン植えかえ
植えかえは、とくに必要ありません。
ハーブ小アイコン収穫時期
6〜7月の花期に、開花直後の若い花房と苞葉を摘み取って収穫します。

リンデンの殖やし方

実生で殖やします。10月ごろに熟した果実から種子を採種し、すぐに取りまきするか、種子を湿らせた清潔な砂などと混ぜ、密閉して低温で保存し、翌春に温室内にまき床をつくってまきましょう。種子は休眠性が強いため、発芽までは2〜3年かかります。
高さ30cmほどの苗木に生長したら、戸外に数株をまとめて密植し、そのまま4〜5年育ててから定植しましょう。適期は2〜3月です。


リンデンの病気対策と害虫防止

◎アブラムシは、葉や幹について養分を吸い取り、株を弱らせたり枯らせたりする害虫です。さらに、その排泄物にカビが繁殖して、葉が真っ黒に変色するスス病を引き起こすこともあります。早期にオルトランなどの殺虫剤を散布して駆除しましょう。


リンデンの効能と利用法

花や苞葉を用いたハーブティーは、消化促進や沈静作用があり、不眠にも有効です。また入浴剤としても用いられ、気分をリラックスさせる効能や肌の洗浄・美白効果があるといわれています。

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